2014年7月4日金曜日

久高島のつづき2 (身土不二=アブシバレー)


「海を汚しているのは畑??」

どういうことなんだろう?と思いました
別に本島のような赤土が海へ流れているわけでもなく
海が汚れているようには見えない

「どういうことですか?」
という僕の問いに福地さんは「アブシってわかるか?」と一言


「アブシ?わかりません・・・・」

「近くにおれの畑があるから案内するよ車に乗って」
と言われ、車へ案内されました
案内された車は先ほどの窓空きっぱなしの車
案の定、シートビチョビチョ
でも、福地さんは気にしない( ̄ー ̄;)


「おれの畑はアブシつくって12年なるよ
昔は当たり前だったけど、今の農家でアブシやられてる畑は本当に少なくなった。よく見といてくれよなー」

「アブシ・・・なんだろう」
なんだか、鼓動が高鳴るような
胸騒ぎのような感覚を覚えました

「ここおれの畑だよ
みてごらん

違いわかる?」
福地さんの畑
















「・・・ただ、畝を立てているだけだと・・・」

「よその畑との違いはアブシがあるかないか」
「アブシってなんですか?」
「アブシとは、この畦のことさ」
「畦、溝のことですか」

「これがアブシさー
昔はこれがあるのが当たり前だった
でも、最近の農家はアブシ作らなくなった

それと畑の雑草をよそに持ち出して捨てるか燃やす
するとドンドン土が減っていく
前は草刈りしたらアブシにおいて、梅雨前のアブシバレーの時期に腐葉土になった土を畝に戻しよった
結果、畑は痩せていく

アブシがないから、雨が降ると、農家が土を肥やそうと思って持ち込んだ、肥料から農薬から全部溢れてU字溝に落ちて海に流れる。

すると畑の土が減るから、また肥料からなにから持ち込む、雨が降る、溝に落ちて海を汚す・・・くりかえしさ」

アブシ なしの畑とありの畑

































 「肥料も農薬も全部、海に流れて・・・
それで海が汚れるし、海ぶどうも痛んでるんですね」
「そうだわけよ、だから農家に話すんだよ
アブシ掘りなさいと!畑肥やそうとしてるけど、雨降ったら栄養は全部海に流れているさ。畑には栄養かもしれんけど、海にとっては毒だよ。お願いだからアブシ掘って、畑から出さないようにしてと・・お願いしてるんだよ」


「そうだったんですね
海を汚しているのは農家だったんですね」

「おれの畑はアブシをミニユンボで掘って12年なるよ
みてごらん、畑奥のタコヤシとコンクリート道路の側のタコヤシ
全然違うでしょ」


福地さんの指差す方に見える2箇所のタコヤシ
全然違います


ハゲ部分があるタコヤシ

















福地さん畑の奥にあるタコヤシ
まるで盆栽のように茂っているのがわかります

















奥のタコヤシは丸くきれいに茂ってるだろ
それに比べてコンクリートのとなりのタコヤシは暴れてるさ
これは下の土がそうさせてるんだよ
酸欠おこしてる
畑の土が硬くなって根っこが下まで行かない・・行けない
だから道路の側はハゲるわけよ

よく【ハギーオトゥ】っていうだろ
あれと一緒さ
昔は禿げている人は少なかった
だから珍しいから【ハギーハギー】って珍しがったわけよ

今の人はどうか?
30,40くらいからハゲてるさ
体が酸欠起こしてるわけよ
口からは添加物、お風呂はシャンプー
鼻からはPM2.5だか3.5だろ

体に悪いモノだらけ
血液が酸素送れなくなるからハゲが増えてるだろ

人間の体も畑の土も同じさ」


もう絶句でした
これこそ真理です

福地さんが話してくれたこと


【身土不二】

実際に目の当たりにしながら真理を説かれる・・・

なんか、感動で涙すら出てきそうでした

「福地さん、実はわたし自然栽培で畑やっていて・・・
地球に優しい、土地に優しい農法をやっていこうと思ってます
今日、久高にきたのは福地さんからこの話聞くためだったと思いました。ほんとうに有難う御座います」


福地さんにそう話すと、やさしく笑ってくれて


「そう言ってくれるとうれしくなるねぇ
いいこと教えるから、聞いてよ

ここ久高はたくさんの歴史があるんだけど
あんた農家だったら、やぐるがー行って身を清めて
いしき浜に行って手を合わせてきたらいいよ」


と、2箇所の場所と言い伝えを教えてくださいました。

【やぐるがー】と、【いしき浜】


こんなに出来すぎていいんでしょうか・・・
思考する時間すらないまま
その場所の説明を聞きました
つづく←クリック

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